地球風船

Posted by 松長良樹 on 04.2015 0 comments 0 trackback
名称未設定-1

「地球は狭い、もう小さすぎる。なんとか地球を大きくできないか!!」
 ある時、まあこれは近未来の話に違いないが、こう叫んだ男がいた。
「地球を大きくできたら、人口問題も、食料危機も回避できる!!」
 彼は非常に変わった人間だったが天才だった。男は地球の地下深くにゴム状の風船のような地層があるのを発見した。 そしてそれを膨らませれば、地球自体が大きく成長できる可能性を発見した。科学者たちはあまりのばかばかしさに男を気違い扱いしたが、男は本気だった。
 男は資産全てを投げ打って巨大な空気ポンプを建造した。そして噴火口からチューブを使って地球内部に空気を送り続けた。すると驚いたことに地球が膨らみ始めた。ぐんぐんと勢いよく成長する地球!!
 男は歓喜した。大きくなっていく地球。奇跡の地球。
 しかしそれを称賛する人達は誰もいなかった。非難する人達も誰もいなかった。
 なぜなら、ほとんどの人間は酸欠で倒れていたし、その男も、もう息が出来なかった。

                                               end

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