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恨めしや パートⅡ

Posted by 松長良樹 on 06.2011 0 comments 0 trackback
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「ご臨終です」
 医師は静かに家族にそう告げ、ベッドの老人は眠るように安らかに息を引き取った。今生の別れである。
「ちぇっ!」
 誰かが舌打ちした。しかしその声は遺族には聞こえない。なぜなら舌打ちの主は彼の先祖の幽霊達であるから……。
「伸二郎。ようこそ霊界にと歓迎したいがそうはいかないんだ」
 霊になった伸二郎が驚いた。
「なぜです。御先祖様?」
「なぜって幽霊は死なんのだよ、したがって霊界は飽和状態なんだ。今じゃ 畳一枚のスペースが各個人に与えられた僅かな空間だよ、おまえが来たんでまた狭くなった」
「……」
「最近の霊は中々成仏しなくてね、霊が増えすぎなんだよ」
「そ、そうなんですか」
 ふと伸二郎が彼方を眺めると恨めしそうな幽霊の大群がぞろぞろと居て、誰かが後ろの方で「押すな!」と怒鳴った……。

                おしまい。

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