不可思議な君

Posted by 松長良樹 on 23.2011 0 comments 0 trackback
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「やあ、最近なにか面白い事でもあった?」
「ああ、ちょっとばかり驚くことがあった」
「えっ、それどんな事? きかせてほしいなあ」
「いいとも。つい昨日のことなんだけどさあ。凄い事がおこったんだ」
「きのう、なにかあったの?」
「うん、信じられないかもしれないけど僕はいつもみたいにネットサーフィンをやってたわけ」
「それで……」
「そしたらさあ、いきなり画面が真っ黒になったんだ」
「パソコンの故障?」
「かと思ったんだけど違っててさあ。驚くなよ」
「大丈夫さ」
「いきなり、画面から手が出てきたんだ」
「まさか」
「そう、そのまさかがおこったんだ。僕は腰をぬかしたよ」
「……千歩譲っても信じられない」
「まあ、騙されたと思ってきいて」
「それで」
「その手が凄い力でさあ、僕は胸ぐらを掴まれて画面に中に連れ込まれたんだ」
「うそ」
「いや、本当なんだ」
「それが本当だったらなぜ君はここにいられるの?」
「僕はパソコンの中でコピーされて外に出された。だから僕は僕のコピーなのさ」
「君はコピーかい、本物はどうしたの?」
「見てみて、画面の中でもがいてる奴、これが本当の僕」
「……」
「ね、本当だろ」
「これいったいどうなってんの?」
「大丈夫、こいつはすぐ削除するから」
 ピッ!
「どうだい驚いたろう!」
「いや、別に」
「……」
「君はまだ一度だろ、僕はもう二度コピーされてる」
「……??」
「……」

                        おしまい。




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