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宇宙戦争 前編

Posted by 松長良樹 on 31.2011 0 comments 0 trackback
宇宙

 ――世界がいがみ合っていた。
 太古から人類は数え切れない戦いを繰り返してきた。
 戦いの原因はさまざまで、宗教問題、人種問題、食糧問題、領土問題、政治問題、とにかく問題だらけで、問題に事欠かないのが人類の問題だった。
 その戦いのせいで疑心暗鬼に悩んだ国々は、地球を何百個も吹っ飛ばせる程の威力を持つ爆弾をつくり、それを保有してやっと安堵をえるという、病的とも言える状況に陥っていた。
 また密かに爆弾をつくり護身用にそれを保有する国も後を絶たなかった。そして爆弾を闇で捌く闇市場が横行するという有様だった。
 平和ボケをしたように見せながら、水面下では一触即発なる危機を各国とも抱え込んでいたのだ。
 そんな時、遠いはるか宇宙から地球を目差してやって来るものがあった。
 青黒く、どぎつい光沢を放つ宇宙船はグロテスクで、お世辞にも美的とは言い難かった。
 それに乗船していたものは、寒気のするような容姿をしていた。無数の複眼に、四本の腕と二本の脚とを持ち、ぎらぎらと脂ぎった皮膚をして背中には退化したらしい、小さな羽を生やしていた。
 実に悍ましく、まさに彼らはゴキブリが進化したような姿をしていたのだ。個体の大きさは二メーター近くもあり、粗野で野蛮でこの上もなく貪欲であった。
 そんな彼らが大船団を連ねて地球にやってきたのである。人間は生理的に彼らを嫌った。最初は彼らの目的もわからなかったので友好的に彼らに接しようとする試みもなされたが、彼らはそれに応じなかった。
 彼らが地球に降り立って最初にしたことは略奪だった。彼らはまず人間の家畜を掻っ攫った。丑や豚、鶏、馬、鹿。それらは彼らの絶好の食料だったのだ。
 懸念された予想が当たった。悲劇が間髪入れずにおこったのだ。最初の犠牲者は養豚場の従業員だった。豚を盗もうとした彼らに抵抗して彼らにズタズタに切り裂かれたのだ。
 人間はこれ以上酷いことをしたら人間はもう黙ってはいないと、彼らに警告したが彼らの答えはただ『ギーッ!』だけだった。
 ついに戦争が始まった。世界戦争、宇宙戦争である。世界に軍隊が出来上がった。彼らの能力も武器も数も良くわからなかったが人間は彼らが大嫌いだった。
 世界は彼らを宿敵と位置づけ、見つけ次第抹殺することを許可した。民間にも自衛軍が出来た。
 彼らは手ごわく数も多く、簡単に倒せなかったので戦争は長引いた……。

                                 つづく
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