運命の糸

Posted by 松長良樹 on 09.2011 0 comments 0 trackback
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「ああ、いいひとが早く現れないかなあ……」
 雨の日の曇ったガラス窓をじっと見つめて吐息を漏らすマリナ。
 友達はみなデートだというのにマリナは家でお留守番。
「――あたしには赤い糸で結ばれた人がいないのかしら?」
 独り言のように、そうつぶやくとそこに小さな妖精が現れた。
「います。います。ちゃんといます」
 宙に浮く妖精が可愛い声でそういう。
 驚いてただ目をパチクリさせるだけのマリナ。夢と思いながらもマリナは問いただす。
「だったら早く合わせて、早く合わせてほしい!!」
「でも…」
 もったいぶるように俯く妖精。
「……」
「なによっ?」
「あなたが赤い糸で結ばれている人は、実はあなたの元彼なのです」
「えっ! なにそれ? おととい別れたケンの事」
「そうです」
「むりよ。もうどうにもなんないわ」
「大丈夫です。糸で結ばれているのですから」
「どういう意味?」
「よりを戻すのです」
「?!」

                    おしまい。
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