遠い記憶

Posted by 松長良樹 on 12.2011 2 comments 0 trackback
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 僕は原っぱに寝転んでコミックを見ていた。爽やかな春の日だった。
 すると青空の彼方から異様な音が響いてきた。
 僕は耳を澄ました。飛行機の音だ。
でもジェット機でも旅客機でもなかった。
 僕は立ちあがってコミックを放っぽり出した。

 爆音で地鳴りがした。こわくて僕は震えだしていた。
 見上げる空に大きな飛行機の大群が迫っていた。
 明るい空が見る見る暗くなってきた。大編隊の魔物のような影だ。
 母がとんできて大声を出した。
「逃げなさい! B-29だ。防空壕に走りなさい!」
「いや、防空壕は危険だ!!」
 それはなんと戦争に行っているはずの父の声だった。
 僕は驚きすぎて身体が石のように動かなかった……。

 あの時の母はもういない。そして僕は助かった……。

                          了

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はじめまして。いつも楽しく拝見しています。
また時間を見つけて、遊びに来させて頂きますね!
2011.04.15 01:18 | URL | りん #- [edit]
りんさん。 ありがとうございます。

たまに遊びにきてください。歓迎です。

りんさんのところも拝見させてもらってます!
2011.04.15 23:12 | URL | 松長良樹 #- [edit]


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