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売られていた地球 2

Posted by 松長良樹 on 30.2011 0 comments 0 trackback
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 宇宙に法が存在したとしたら、それは実に感嘆せざるを得ない事柄であり、謹んで法の制定者に敬意を払うべきなのだろう。だから正義だとか秩序だのをことのほか大事にする人類にとっては好ましい事に違いないのかも知れない……。
 しかし、往々にして正義の裏側には不正が存在し、秩序の行きつく先には不条理が待っていることにも我々は気づかなければいけない。早い話が我々は地球が売られていたなどという事を断じて認めてはならないのだ。でしょ!?
「閣下。彼らの言っていることは根も葉もないデタラメなのではないでしょうか? とんでもない作り話で我々をたぶらかそうとしているのですよ、ペテン師ですよ奴らは。なにが宇宙裁判所ですか! 嘘っぱちにきまっている」
 軍服を着た鷲っ鼻の国防長官がそう息巻いた。
 ここはペンタゴンの会議室で、大統領ほか、大統領の呼び集めた信頼に値する諸氏が席を連ねていた。軍人、科学者はもちろん、優秀な法律専門家、それに国連事務総長までもが列席している。
 大統領は彼らに時間的余裕を与えてもらうのに成功したのだ。といっても彼らはたった一週間で人間の身の処し方を決めてほしいというのだ。速やかに地球を明け渡すなら六か月の移動期間を与えるというのがその主張だ。
「宇宙に法があるというのは本当かどうか、そしてソドニックがどんな話を彼らとしたのか、私には判らない。わかりっこないさ」
 大統領が溜息まじりにそういうと、科学者らしい額の広い男がしゃべりだした。
「閣下、彼らがソドニックに会ったのは事実だと思いますよ。でなけりゃ、彼らがソドニックの名をどうして知っているのですか。だから彼らの話が全部ウソだと決めつけることはできない」
「そうです。今回の件は地球の歴史が始まって以来の重大事です。だから慎重に対処せざるを得ない。彼らの言い分を良くきき法的にうまく対処できないかを考えるべきです」
 と若い金髪の中将。それに東洋人の弁護士が口をはさむ。
「法的に? まったくナンセンスだ。 表見代理が行使される前に、これは単なる詐欺ですよ。 ソドニックの行為は詐欺にあたり、この場合契約は当然に取り消すことが出来る。何の問題もない。 こっちからソドニックを訴えれば片付く話なのです」
 弁護士は議論無用のような顔をしてお歴々を眺める。
「実は私も色々調べたのだがね、どういう訳か彼らの言う法は日本国の法令に極めて似ている。だが似ているけれども同じではない。だから、そう簡単に詐欺で片付くかどうか……」
そう言って顎を撫で慎重に考えている大統領に、鷲っ鼻が赤い顔をして抗議するように言う。
「閣下、これは陰謀ですよ。彼らの策略なんです。こんな間抜けな話がどこの世界にあるものですか。閣下、私は実力で彼らを排除するしかないと考えます」

                            つづく
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