聖獣の系譜 9

Posted by 松長良樹 on 03.2012 0 comments 1 trackback
縺・♀・具ス具ス祇convert_20120527105308

 伊藤紀子が自宅で昼ご飯を食べているところへ須藤から連絡が入った。なんでも須藤の話によると望月の腕時計は今、まったく移動せずに府中の城山公園付近にあると言うのだ。なんだか狐につままれたような話であった。仕事の現場とも全然見当違いだった。
「ねえ、伊藤さん行ってみないか、時計のある場所へ。僕は思うんだけれど望月さんが仕事を放り出して、府中に行ったなんて有り得ない事だよ。なにかとんでもない事情があると思う」
「そうかもしれないけど、もう少し待ってみたら。望月さんに人に言えない事情があるかも知れないじゃない」
「いや、僕らにまったく連絡がないなんて絶対におかしい、なにか悪い事のような気がしてならないんだ。家の車を出すからこれから望月さんを一緒に探しに行かないか? 君が嫌なら僕一人で行くまでさ」
「……」
 暫らく考えた伊藤紀子であったが、今日は仕事のはずで暇なのだし、思い切って行ってみることにした。なにしろバイト代の八万円が気がかりだった。

 ――まったく須藤研一はなんと思考力と行動力に長けた青年であったろうか。しかし二人はその行き先に想像もできない災難と危険が待ち受けているなんて、この時には知る由もなかったのである。


                      つづく
スポンサーサイト
Category : 聖獣の系譜


  • password
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://kitunosuke8.blog33.fc2.com/tb.php/275-a55f5b01
 伊藤紀子が自宅で昼ご飯を食べているところへ須藤から連絡が入った。なんでも須藤の話によると望月の腕時計は今、まったく移動せずに府中の城山公園付近にあると言うのだ。なんだ...
2012.06.03 11:00 まとめwoネタ速neo
▲ top