スポンサーサイト

Posted by 松長良樹 on --.--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

聖獣の系譜 24

Posted by 松長良樹 on 18.2012 0 comments 1 trackback
52rrr_convert_20120615193218.jpg

 三人は恐ろしい形相になって土田を睨みつけた。と、その途端に土田が狂ったように笑い出した。
「ふふふふふふっ、あーはははははははっ おーほほほほほほ!!」
 なんとも薄気味の悪い、ふざけた、奇妙奇天烈で底の知れない笑いであったか。研一も紀子もただ黙って事の成り行きを見守るより仕方がなかった。
「ちょっまて、こいつおかしいぞ。だいたい声が土田の声じゃねえ!」
 小太りの小早川がこの中では一番土田と親しかったので真っ先に不信を抱いた。
「てめえ、誰だ!!」
 小早川がだみ声でさけんだが、その男は動ぜずに尚も大きな声で笑い続けた。
「あーはははははははっ!!」
「てめえ、こっちにきて面を良く見せて見ろ」
 そういえば土田は今まであえて薄暗い場所に突っ立ったまま、顔さえ良く見せなかったのだ。土田は言われ通りこちらに近づいてきたが、服装はまったくいつもの土田と同じだった。紺の作業ズボンに革のジャンパーという格好である。その男は俯きかげんのその顔を光の中に立ってはっきりとさらした。
「お、おめえ……」
 三人が反射的に後方に距離をおいてさがった。三人が三人共信じられないと言う表情で身構えた。驚愕を通り越して恐怖につかまれたようであった。それに引き替え研一と紀子の表情はなんとも嬉しそうであった。歓喜さえもが瞳に輝いていた。
そうだ、その男は望月であった。精悍で頼もしい望月丈に間違いなかった。しかしおかしいではないか? 彼はあの最強金属ロンズデーライトで拘束されていたはずだ。筆者がでたらめを書き始めたのか、いや、ここは望月自身に事の真相を語ってもらう事にしよう。
「そんなに驚くな、俺は幽霊でも忍者でもないぞ! どうした、俺が怖くて仕方がないか?」
 望月の声は意外な程に落ち着いていた。
「や、野郎どうしてあそこから出られたんだ」
 三白眼の坂田が吠えた。
「実は俺は黒豹だけじゃなく他の物にも変身できるんだな、苦労の末にそれに気づいたんだ。ははっ、何に変身したかわかるか? 俺は黒猫に変身したんだ。だから簡単に拘束から解放されたってわけさ、そしてすぐに人間にもどってあの密室のドアを思いっきり叩いたってわけだ。そこに土田が通りかかって慌ててドアを開けて入ってきたんだ。奴は慌ててた。拘束されている俺がドアを叩けるはずがないからな。俺はわざわざ鍵まで開けて入ってきたお客様を丁重におもてなししたって訳さ。そして俺は土田の服を着た。それに監視カメラは部屋の外からドアに向けられていたから俺は土田になりすますことが出来たんだ。今頃土田は俺の代わりに拘束椅子に座っていい夢でも見てんだろう」
「ち、ちきしょう! この化け物野郎!」
「化け物野郎? それは少し言いすぎじゃないか」
 望月が不敵に笑った。

                         つづく
スポンサーサイト
Category : 聖獣の系譜


  • password
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://kitunosuke8.blog33.fc2.com/tb.php/290-da6293ea
 三人は恐ろしい形相になって土田を睨みつけた。と、その途端に土田が狂ったように笑い出した。 「ふふふふふふっ、あーはははははははっ おーほほほほほほ!!」  なんとも薄気
2012.06.20 14:30 まとめwoネタ速neo
▲ top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。