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聖獣の系譜 25

Posted by 松長良樹 on 19.2012 0 comments 1 trackback
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 研一と紀子の二人は何が何だかわからず、様子をじっと見守っていた。それに気づいた望月は彼ら二人に声をかけた。
「二人とも、この俺を探して良くここまで来てくれたな。うれしいよ、須藤、よくおれのGPSを覚えてたな。それでここを探し当てたのだろう、ふふっ、これゃあ、バイト代は三倍ぐらい払わないといけないなあ」
 望月の目にやさしい輝きがあった。
「望月さん……」
 二人が同時に声を詰まられせて言った。その一瞬のすきをついて坂田の鋭いナイフが望月の胸のあたりに炸裂した。しかし彼はまるで風のようにそのナイフをかわし、坂田の右手首の関節をとって逆に締め上げた。およそ人間離れにした速さだ。ナイフがカシャーンといって床に落下した。そして坂田を手前に引き寄せるようにして強烈な膝蹴りをお見舞いした。坂田が「うおっ!」と言ったきり蹲って動けなくなった。
「おいっ!! おまえらじゃ俺の相手にはならねえぞ」
 そう言っておいて研一と紀子に逃げろと目で合図した。そしてドアをけ破る。
「逃げろ! そして警察に連絡しろ!」
 二人が夢中で駆けだすと、逃がすものかと大男の村上が追い縋ろうとした。しかし望月の回し蹴りを膝にくらってその場に無様に転倒した。望月はまるで格闘技の達人のようであった。
「あの二人を逃がすな! 田沼さん達を呼べ!!」
 小早川がそう叫ぶ少し前に洋館の裏庭に既に田沼勇二の姿があった。いや勇二だけの姿ではない。背後にはなにやら大きな体躯の男達が十人近く控えていた。彼らは黒い体に密着するような戦闘服を着込んでいた。彼らは兵頭に仕える直属の戦闘員たちであった。みな肩から自動小銃を引っ提げている。彼らは研一と紀子の姿を見止めると容赦なく自動小銃で発砲してきた。間一髪、二人は地面に這いつくばってそれをなんとかかわした。望月は顔面を硬直させた。そして空中に躍り上がると、ついに黒い魔物となってそこに出現した。その鋭い目つきにチンピラ達は竦みあがったが、田沼は苦々しい表情をしてその様子を眺めていた。
「やれっ!!」
 田沼がそう命令すると戦闘員たちが一斉に射撃を始めた。しかし黒豹は疾風のようであった。身を挺して二人を銃弾から守ったのだ。黒豹は傍に置いてあった車の裏に二人を潜ませ、自ら戦闘員の集団に突進していった……。


                    つづく
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Category : 聖獣の系譜


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 研一と紀子の二人は何が何だかわからず、様子をじっと見守っていた。それに気づいた望月は彼ら二人に声をかけた。 「二人とも、この俺を探して良くここまで来てくれたな。うれし
2012.06.21 08:02 まとめwoネタ速neo
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