作品

Posted by 松長良樹 on 30.2016 1 comments 0 trackback
45880_convert_20160330132853.jpg

「ああ、私は無謀にも大変なものに挑んでしまった!」
 ――大作家は天を仰いでため息をついた。
 今まで世にあまねく文学・文芸賞を手中に収め、その情熱的な執筆活動は、広く内外で高く評価され、数々の長編名作を紡ぎだし、また、世に埋もれた作家を発掘し文壇に紹介せしめる。
 そして、やがて人間国宝にでも認定されるのではないか、と思わせるほどの貫禄のある風貌を持ち、時には海外の新進気鋭作品を翻訳し、紹介し、評論をする。
 だがしかし、そういう氏の命もまた永遠に続くものではない。だからこそ、最晩年を迎えた氏はそのあくなき創作の炎を、最後の作品に注ぎ込む決意を固めた。人生最後の大作に持てるエネルギーのすべてを燃焼させてみたい。こういう思いが氏の生きざまであり、作家魂なのだ。
 しかるに今までのようなわけにはいくまい。そう氏は予感していた。最後の大作、大仕事がそんなに簡単にできるものではない。氏は願う、我が寿命が作品完成まで続くようにと。いや、完成を見ずにどうして死んでいかれようかと。
 そしてまるで骨を削るような毎日の積み重ねによって作品は完成した。と同時に氏の命もついに尽きたのである。
 人々は氏を称賛し、その最後の作品に注目した。

 氏の書斎の大きな机に最後の作品、ヒトコマ漫画がポツンと置かれてあった。
 ――ちなみに題名は『あばよ』
                         おしまい
スポンサーサイト

こんにちは。
スペースお借り致します。

お友達がたくさん出来て、投稿に参加する度ごとに直筆のカード式のファンレターが3~30枚以上届く文芸サークル(投稿雑誌)をやっています。
ネットでのやりとりも楽しいですが、ぬくもりが伝わるアナログでの活動は温かい気持ちになり、楽しさや幸せをより感じられます。
イラスト・詩・漫画・小説・エッセイなどジャンルを問わず何でも掲載しています。
月刊で150ページくらい。全国に約180人の会員さんがいます。
あなたがブログで発表している作品を雑誌に掲載してみませんか?
東京都内で集会も行っています。お友達や創作仲間作りにご活用下さい。

興味を持たれた方には、現在雑誌代と送料とも無料で最新号をプレゼントしています。
よろしかったらホームページだけでもご覧になって下さい。
ホームページにある申込フォームから簡単に最新号をご請求出来ます。
http://m-pe.tv/u/?hapine1961

これからもブログの運営頑張って下さい。
失礼致しました。
2016.04.09 14:09 | URL | つねさん #- [edit]


  • password
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://kitunosuke8.blog33.fc2.com/tb.php/417-4428756b
▲ top